ドライブじゃございません。




これもツーリングプランの立派な一部なのでございます。



今回は私の大好きな島ツーリングなのですが

目指すのは鹿児島県の本土から西方26km沖にある甑島列島。

(甑=こしき)詳しい場所はググってね



大きな島じゃないので小さなバイクで巡りたいのだけど

茜ちゃんは高速乗れないし銀ガメ号で行っても

フェリー代が高くなるし細い道で

持て余すのでいつものレンタルバイク作戦にしてみました。



ってことで早朝からベルーガ号(Audei A3)で

ひたすら南下して薩摩川内市内にある

「バイクショップちしき」へ。



車は駐車場があるので安心だし

定休日なのに朝ならOKと対応してくれる良いショップでした。


レンタルに関しての説明は前日に電話で受けていたため

サクサクっと手続きも完了。


借りたのはセロー250



フェリー代を考えるとピンクナンバーの125ccも

考えたけどYAMAHAショップなので通勤スクーターしかないし

セローに乗ってみたかったのでちょうど良かったよ。



わたくしこれまで何度もレンタルバイクを借りたけど

ハズレを引いたことがなくて今回もノートラブルだし

タイヤも新品の車両を当ててくれました。




荷物をキャリアに積んで

跨りますがシートは体重をかける前は高いため

「もちっこ乗り」で乗ります。


あ、もちっこ乗りとは膝をシートの一部に乗せて

その足は畳んだまま膝を軸にクルっとまたがると

荷物に足が当たることもなく簡単に乗れちゃうもちっこさんが

編み出した乗り方です。



ステップに片足を乗せてなんてしなくても良いので

めっちゃ楽だけどすこし女子っぽくなります(笑)



では響の甑島ツーリング始まり~~!



フェリー乗り場は近くの川内港からじゃなくて

ちょっと離れてる串木野港なので

素直にR3で向かいます。



串木野に入ってターミナルの場所を確認したら

まだ時間があるので近くを散策。




金山の坑道跡を利用した酒造でも行こうかと思ったけど

そこまで時間の余裕がないので

セローに馴れるため車の少ない海岸線を軽く流してみました。





まぁ、インプレを書くほど特徴のあるバイクじゃないけど

とりあえずめっちゃ乗りやすい。


172cmで体重70kmちょっとの私が跨ると

両足の踵がすこし浮くくらいで

軽いので倒す気がしない。


その気になれば停まってる状態でステップが着くくらい

傾けてまたがったまま元に戻せそうです。

(流石にここまで寝かせると重いけどな)


ただSRV250に乗ってた時にも思ったけど

ヤマハのバイクってやっぱりギヤの入りが硬い。



何度もローからセカンドに入らずニュートラルに入って

ブイイイイーーーンとなっちゃう(笑)



タコメーターは無いけど

せめてギヤポジションを表示してほしいかも。




しばらく海岸線のk43を走ってると

鹿児島県らしく溶岩を切り出した石積みの石蔵を発見。



こんなショットを撮るときは

スクーターじゃなくてセローの方が似合うな。




時計を気にしながらすこし戻る方向に走ってると

やっぱりありました!



アコウの樹。



鹿児島県くらいの緯度になると

もう普通の樹なので大きくても特に保護されることもなく

わたしは「野良アコウ」と呼んでいます。




野良だけど立派でしょう?





まだ島にも行ってないのに

こんなのが見れるって事は島に行くと

どんなのが生えてんだろう?



と、小さな胸を膨らませて

そろそろ時間になるので港へ向かいま~す。




時間に余裕を持ってターミナルに着いたら

里港までのチケットを購入。




すると「予約は?」と聞かれたので

本来バイクは予約をしないといけないらしい。


なので帰りも含めて後2回乗るので

その予約も済ませてフェリーを待ちます。




来たよ。



島旅でフェリーに乗り込む時が一番

ワクワクします。




串木野港11:20発のフェリーが着岸してトラックなどが

出るとバイクから案内されて

措定の場所に停めたら後は係員の方にゆだねるだけ。





手際がいいのでちょっと目を離した数秒で

もう固定されとる。





甲板に出てビールは飲めませんが

今日はこれをいただきます。





港の近くにコンビニがないし

フェリーの中はこれしか無いんだよ。

(ポテチなどのお菓子は少しだけ売ってます)



潮風が心地いいので船内じゃなく

屋根付きの甲板の椅子でウトウトと寝てると

前方に甑島が見えてきた。





この甑島列島は大きく3つの島から出来ていて

上甑島と中甑島は橋で繋がってるものの

下甑島まではまだ橋が建設中なので間は船でしか行き来できないため

まずは上島から巡ってみることにします。



2つ以上の島を巡るプランを組む時はレンタルバイク屋の営業時間や

フェリーの時間や宿泊場所の有無など

けっこう頭を使うパズルになるのだけど

これがピタリとはまると思わず「ヨッシャー!」と叫んじゃうんだよね。


今回は甑列島を1泊2日でぜ~んぶ見れちゃう

パズルを解いちゃったよ。

(心の中でプランニングの天才だと自分で言ってニヤニヤします)←誰も言ってくれないし



里港に着岸してフェリーのゲートが開くと

本当の島ツーリングの開始です。



里港に定刻通りに12:35に着きましたが

船内で軽く食べてるのでもうそのまま走り始めます。



だってこの上甑の滞在時間が5時間半くらいなのよ。


フェリーに乗る余裕を考えると走れる時間は5時間も無いのですが

余裕で回れるので焦らなくてOK。





最初に言っておきますが

今回のツーリングは今日と翌日の2日間ですが

どっちも島なので海ばかりの風景になりますことをご了承ください(笑)


飽きろうがどうしようが海ばかりです。



そしてどっちの島も展望所がいっぱい。



最初にやってきたのは

「長目の浜展望所」



デッキに上がってみると・・・




キャーーー!

綺麗。



でもみたいアングルはここじゃな~い。




ちょっと先にも展望所があるので

そっちに移動。





島のメインの道は思ってた以上に綺麗だけど

アップダウンが多いみたいだ。



セローさんは茜ちゃんの倍の排気量があるので

さぞ余裕だろうと思ってたけどギアをちゃんと落とさないと

全然登んないぞ。



登って下り始めると

絶景が見えてきた。




ヒャアアアーーーー!



来て良かった。




砂州の地形って何ヶ所か見てきたけど

ここの砂州は長いぞ~~~~~。





始めて実際に目にする長目の浜に感動して

涙が出そうだ。



この砂州に沿って道が続いているので

先に行ってみます。




山の尾根を走る道で

時々見える海が綺麗すぎていちいち停まっちゃうため

なかなか先に進まねぇ。





ど、どうでしょう?


この景色。



九州最高!




わたしはやっぱり・・・



「九州Love」



こんな風景は日本のここでしか見れないよ。




数キロ続く砂州ですが

数か所護岸されてる箇所もあったけど

とにかく不思議な地形だ。





更に砂州の反対の端っこまで走ると

田之尻展望所があるのでそこから眺めます。





これがフェリーで1時間ちょ
っと乗るだけで見れる

風景と思うと震えるわ。




「田之尻展望所から見る長目の浜」



ちなみに内陸の池にはここにしかいない

バクテリアが生息してたりと世界的にも貴重な場所らしい。





んじゃ次のスポットに飛んで行きましょう。





横だけみながら走ると飛んでる気分になれる道を戻って

島の中央部へ





メイン道のk351から一本入るとこんな海岸線になります。





この道の岬の先端に

上甑県民自然レクリエーション村があって

そこから海岸を歩く遊歩道があるので来てみました。



海岸にセローさんを停めて歩くと

これぞ島の海って思う海だよ。




なんだ?この色と透明度は?





岩陰とかを覗くと熱帯魚とか泳いでそうだよ。



で、来てみた遊歩道だけど

すこし歩いたら先が壊れてるじゃないか。



歩道の先は見えてるけど

手前の橋が壊れて進めません。


自己責任で行けないこともないけど

橋が錆びてボロボロなので怖くて無理。




一個目の橋までは行けたのでここはここまで。



先まで行けなかったけど

この風景が見れたから良いかぁ。



甑島列島最高!



では元のk351へ戻って甑大明神橋へ




この甑大明神橋から

崖の上にある甑大明神が見えるので

海岸に降りて近付いて見ることにしました。





で、海岸に降りてみたけど

これって上がれるのか?





上から見てた以上に高いんですけど~。



崖が一番低そうなところまで行くと

ロープ発見!




崖の反対側も行ってみたけど

登るのはこのロープしかなさそうです。



でもこれってクライマーレベルだし

安全帯とかを装着してないと危険だよ。



仕方ない・・・


上から見るだけにしといてやるか。



では橋から見た「甑大明神」 ↓




あの鳥居のところに上がりたかっただけなんだけどね(笑)



しかし火山系の島だってわかるくらい

崖の色が凄いな。



甑大明神橋を渡ると橋で繋がってるけど

中甑島になります。



その中甑島の山の中腹にある

「帽子山展望所」



誰もいない駐車場にセローさんを停めて

展望所へあがると平良港が一望。



う~ん、ここは今までの絶景を見た後だと

スルーしてもいいかも(笑)



この展望所は途中にあったのでついでに寄っただけで

目的地は先にある「藺弁田瀬戸架橋展望所」です。



やっぱり誰もいねぇ~よ。


この展望所からは

ネーミング通りに建設中の藺弁田瀬戸架橋が見えます。



島民の夢でもある「甑はひとつ」と言うキャッチフレーズの

夢の橋が来年の完成に向けて建設されていました。


この橋が完成するまでに島に来たかったんだよ。



だって建設が終わるとわたしが死ぬまで景色が変わんないだろうし

島から島へ船で渡る旅情も今しか体験できないもん。



展望所に設置されている双眼鏡から

全長1533mに及ぶ壮大を覗くと海峡の潮流や台風で

工期が遅れてるそうだけど来年の完成に向けて重機がいっぱい

働いていました。





スマホのカメラを双眼鏡にくっつけて撮ってみたけど

スゲ~倍率じゃな。



明日も対岸から見ることになるのだけど

島の最南端まで来てるのでそろそろ戻る方向へ走って

中甑島の北岸に広がる草原に来てみました。




なんでしょう?


この日本じゃないみたいな風景は!



草原の道はそのまま進むと荒れた林道になるのだけど

なんでここだけ草原なのかは不明。


ただそんなことはどーでも良いくらい

心洗われる風景だよ。



で、ちょうどオヤツの時間も過ぎたところで

カップラーメンしか食べてないのでお腹空いてきた。



でもコンビニなんて無い。



とりあず集落を目指して見ると

薩摩川内市上甑支所の向かいに

A・コープがあったのでそこでパンを購入。




たぶんこのA・コープが2日間甑島列島に居てわたしが見た一番

品揃えの揃ったお店でした(笑)






オヤツを食べたら

細い林道を上がってHポイントへ





バイクで入れないけどここにも響の「H」マークがありました。



緊急ヘリ用のヘリポートなので見晴の良い場所にあって

甑大明神橋がよく見えます。



見えてる2つの橋に合わせて先ほどの藺弁田瀬戸架橋が完成すると

島が完全に全部つながることになります。



Hポイントから下って島の中央部を走るk348へ




センターラインのある広い道の

クネクネ道を楽しんでるとヘゴの自生北限地がありました。



沖縄方面に行くと

雑草のように生えてるけどここが北限地らしい。



ここだけプチジャングル。



このヘゴを見ると古代の植物ってこともあって

恐竜が出そうな雰囲気を感じるよ。



まだ奥にヘゴが生えていましたが

ヘビが出そうな雰囲気だったので手前に生えてるヘゴだけ見て退散。

(ハブは居ないと思うけど)



一度フェリーで降り立った里の街を抜けて

まだ時間があるので北側の「市の浦海水浴場」を目指してみます。




ちょうど道が行き止まりになるところに

ビーチが広がっていました。





トロピカル感はないけど

すっごく綺麗なビーチだよ。





ゴミもなくてたぶんウミガメの産卵もありそうな

綺麗な砂浜眺めて最後は里の武家屋敷付近を散策。



甑島の集落の路地って

ほんと島らしい独特の雰囲気が今も残ってて旅情を

盛り上げてくれます。




ずっと続く丸い石の石垣と

沖縄でも少なくなった平らたい屋根の家がいっぱいあります。



この路地の写真を撮ってると

家の方が出てきて「兄さんもっと早く来てれば石垣の花が綺麗じゃったのよ」と

声をかけられました。


兄さんって・・・ヘルメットかぶってるからな(笑)


石垣の淵にずっとマツバギクが植えられていて

少し前はそれが満開だったんだって。



集落を抜けてフェリーターミナルのある里港へ向かうと

島唯一の信号のある交差点の角にアコウの樹を発見!



特に看板も無いのでこれも「野良アコウ」です。


まぁ、里港にあるので里のアコウとでも呼べばいいのかな?



この生命感たっぷりの

樹に触れれる幸せを噛みしめましょう。




では港に行ってチケットを買って船を待ちます。





ほらねっ、

余裕で全部廻れたでしょ?(笑)



スマホに印をつけたハートマークを全部みて後は

下甑島に渡るだけ。




里港発18:05の船が入港。





本日2度目の乗船なので

もう勝手もわかってるのでさっさと定位置をキープ。



定刻通りに長浜港へ向かう船からは

サンセットにうかぶ藺弁田瀬戸架橋が見えました。





これが来年には繋がるんだね。






この甑島列島を航行する船は高速船とフェリーがありますが

フェリーは1日に2往復するらしく朝に乗ったのとまったく同じ船です。





座った場所も一緒なので同アングルで撮ってみたよ。



19:05に下甑島の長浜港へ入港しますが

やっぱりコンビニも開いてる飲食店も無いっぽい。



宿は素泊まりなので

小さな商店で食べれそうなものを買い込みます。


ママレモンの横に食パンを置いてるような

商店ですがここしかないのでフェリーを降りた人が

数人買い物していました(笑)



宿は島の南側に10分ほど走ったところにある

「竜宮の郷」




バイクはロビーの真ん前に停めさてくれました。





これで夜露も安心。



お風呂は海洋深層水の会社が経営するホテルなので

お湯も海洋深層水らしい。



貸切りでございます。


大浴場でスッキリしたら

妥協を重ねて購入した食料でカンパ~イ!



オヤツタイムで食べてたので

これくらいでちょうどいいディナーになりました。



今回は直前に予約したので素泊まりプランしか

選択できなかったけど次回があるなら

夕食付きを予約しようと誓う響なのでありました。




ではほんわかとほろ酔いになったところで

消灯のお時間になりましたので明日につづく~!


◆◇◆ Minorist Hibiki ◆◇◆