いきなりですが

大好きな九州を2日ほど留守にしま~す!





特に紅葉が目的ではないのだけど

冬の音も近付いて遠くまで行けるツーリングはできなくなるので

今年最後のプチ遠征ツーリングでございます。




と、言う前置きはこれくらいにして

みなさまおはようございます。



夜明け前の美東SAでホットココアを飲んで休憩中。



行き先は島根県の出雲から鳥取県の大山方面ですが

まだ暗い時間の中国自動車道が寒いったらありゃしねぇ。



一応ジャケットもウインター用で

真冬装備で走ってるけどスキー場のある吉和付近の

電光掲示板を見ると1℃じゃったわ。





しかも霧で前が見えん。





シールドに細かい水滴が付着して前が見えないので

シールドを開けると目が開けられないという

苦行をしばらく続けていると浜田道に入る手前から晴れてくれました。





朝日が上がると中国自動車の周りの山は

すっかり紅葉しています。




浜田道に入って海が近くなると紅葉より松の樹が増えて来るので

景色がガラリと変わる





浜田道から日本海が見えます。





こちら方面でよく見る赤い瓦の屋根の家がいっぱい。



浜田道の終点の江津料金所からR9を少し走ると

風車の並ぶ海岸が見えて来た。




浅利海水浴場ですが

滅多に見ない風景なので遠くまで来たなぁ~って

実感するのでありました。





ここから最初の目的地まで10分ほど。




太田市に入ったところからk32に入って

数キロ走った先から林道へ





その林道の行き止まりが目的地の福光石石切り場。。





ちなみに廃墟じゃなくて現役の石切り場です。



石を切り出す時期が短い期間だけらしく

それ以外は観光で中に入れるようにしてるんだって。

(有料です:1500円/1~5人)※要予約



着くと案内してくれる方がすでに待ってくれてて

丁寧にバイクを誘導してくれました。




では・・・・




「へんし~~ん!」





バイクのヘルメットから工事用のヘルメットに

変わっただけですケロ(笑)

(HYODの迷彩柄のウインターカーゴパンツが絶妙にマッチしてるわたし)




入口で軽く説明を受けたら

さっそく中へ





入っていきなり凄いオーバーハングした崖が出現するけど

これは一夜にして岩盤がはがれて落ちて出来たんだって(コワっ)

(現在は落ちそうな岩盤はあらかじめ落としてるらしい)





岩は海底に積もった火山灰の層が隆起して

地表に出て来た凝灰岩。



表の作業場には手作業用の工具が残されていました。




今は機械を使うので

出番はあまり無いらしく錆びの具合がなんか良い味出してるよ。





ではいよいよ内部へ潜入いたします。


選ばれしものしか入れない扉がいま開く・・・




今日の選ばれし者はわたしを含め

関係者らしい方が1名だけ。



照明がついてるので探検気分はそれほどないけど

中に出現する空間の広さに震えます。




す、すげ~。


表から想像していたスケールより大きすぎて

地下に伸びる穴の大きさが伝わんないよ。



まるで建築用の壁を貼ったように見える壁は

切り出したままの表面でこんなに綺麗に真平らに切り取れるもんなんだね。



「降りてみますか?」と聞かれたので

「もちろん」



建築用の足場の階段を何段も下って

切り出した痕の穴の底へ。




もし足場が壊れたら

足も手もかける場所が無いので一生出れない気がします。





宇都宮にある大谷石の採石場へ行く予定にはしていましたが

観光地化されてる大谷石と違ってここは

地面には地下水が染み出てるしリアル感満載です。



年に2回ほど繁忙期があるらしいけど

今は切り出し作業は休止中で注文を受けた石は

前回の繁忙期に切り出してストックしてる石を

加工して出荷するサイクルになってるんだって。



中はそれほど迷路にはなってないけど

過去に掘った穴が底なしのように深くて怖い。




底が見える穴では地下水が溜まってる様子が見れました。



ここもまるでコンクリートで成形されたような壁ですが

切り取ったままの壁なのが不思議でしょうがない。



何も書くけど

どうやってこんなにスッパリと切り取れるんだろう?




内部にはこれは切っちゃダメだと言う巨大な柱もありました。




この残された柱のおかげで地震が来ても

外より安全って言ってました。





石切り場の中の半分は注文待ちの石のストック場所になっていますが

福光石は加工がしやすい反面柔らかいため

墓石などには向かないらしい。



室町時代から山を削り続けて今に至るようですが

石見銀山にある五百羅漢はこの石を使ってるんだって。

(他には出雲大社の参道前の歩道の石とか)





中をグル~っと周ると別の穴から外へ。


ここも山から剥がれて落ちた岩が転がっていますが

その岩のデカさがもう岩って呼べないくらいデカイ。




山が落ちて来た?(笑)



外へ出ると現役の破砕機 ↓




その破砕機の下に加工場があって

そこは毎日稼働中で今日も3名ほど作業者の方が出社されていました。





外には可愛いウサギの置物などが無造作に転がっていたけど

最初はこんな西洋の拷問で使うような巨大な歯で石を切ります。

(職人さんの顔をみてこのオジサンたちがウサギを?と思ったのは内緒)



タイミングよくちょうど切ってる最中が見る事ができました。




切る時に出る石の粉は一か所に貯めると粘度みたいになりますが

来る時に見て来た赤い瓦を焼くときの釉薬の増量剤としても

使われるそうです。


と、壮大な大人の社会科見学はこれでおしまい。



帰りは一緒に回った方もGS乗りってことで

しかも休憩中の職人さんもバイク好きらしく

全員から見送られながら福光石石切り場を後にしました。





k32を内陸部に向かって走り始めますが

この県道沿いにカツラの樹があるっぽいので

ちょっと寄り道・・・



あれ?





なんだか廃道に近い状態になったんですけどぉ~。





停まってスマホで調べてみると

聞かないと判らない場所にあるらしくて

今日は他にカツラの樹を見る予定もあるのでここはあっさりとスルー

する事にして先へ。

(あきらめは早い)



綺麗な三瓶山の麓をかすめるように

R184へ抜けますが途中にあるスノーシェッドがかっこいい。




地下の秘密基地から発進してるような

気分になれます。



シェルターから出ても雪深いエリアなので

道路脇にはスノーポールが立ってるよ。




k30からR184の交差点にさしかかるところで

まだ少しランチには早い時間だけど

東三瓶フラワーバレーの中のうぐいす茶屋で

ランチにしま~す。





新そばって書いた幟を見て寄ったので

食べるのは新そばを使った出雲そば。




出雲そばらしく椀子スタイルです。


食べ方は自由ですが好きなお椀に汁を半分かけて

食べ終わって残った汁を次のお椀に入れます。


それに残していた汁のまた半分を足して同じように

最後のお椀に余った汁と徳利の汁を全部入れて御馳走様。



ちなみにこの汁のマネジメント方式は

お店の壁に書いてた出雲そばの美味しい召し上がり方を

そのまんまやっただけ(笑)


3種類の蕎麦の旨味を凝縮された汁は

蕎麦湯に入れて最後まで美味しくいただけました。



では美味しい蕎麦でお腹を満たしたら

R184へ入り北上。





中国地方の山間部らしい風景の中をしばらく走ると

立久恵峡に到着。





「たちくえきょう」と読みますが

出雲方面へ行くのに初めて通るルートなので

お初の場所でございます。





神戸川の上流部の2kmに渡ってつづく渓谷で

川の上にはいくつか吊り橋があるようで

それはその一つの浮嵐橋。






橋の上からは屏風のように繋がった安山岩の

奇岩が壮観です。



この浮嵐橋から1kmほど上流へ行くと

不老橋と言う吊り橋があってここが立久恵峡のメインの場所のようです。




だって一番紅葉が綺麗だもん。



駐車場に銀ガメ号を停めて

すこし散策してみますが橋の真正面の岩は烏帽子岩と言うらしい。




曇ってるけど色付く木々がめっちゃ綺麗。



吊り橋の下は亀ヶ渕と言って

深い青緑色の水が紅葉した樹を映しこんでいます。




吊り橋を渡ってからも遊歩道はずっと続いているようですが

こんな看板もあります。





まぁ、紅葉シーズンで人も来るので

出くわすことは無いと思うけど今日はここまでにしといてやるか。





渓谷を出てR184からk51~k271と繋ぎ

雲南市へ





深い山も無くなりました。




斐伊川沿いを走りますがその途中にある「願い橋」



八岐大蛇伝説のある斐伊川に架かる潜水橋です。



映画やドラマで使われることがある橋で

映画の中では目を閉じて渡り切ると願いが叶うらしいけど

危険なのでやっちゃダメな気がする(笑)




洪水の時に沈むように出来てるので

ガードレールとか無いし。



いままで数多くの沈下橋(潜水橋)を見たけど

こんな木の大砲みたいなのは初めてみました。




たぶん洪水時に橋を守る役目だと思うけど

独特の風景に一役かってる気がするよ。





今はもう葉っぱも落ちてるけど

春は綺麗な桜並木の風景になりそうだね。



んじゃ、この近所にわたしが行きたい場所が

まだあるので行って見ま~す。




このまま川沿いのk26を上流側へ走って

k24をしばらく走ると到着。





う~ん


ステキ!





「海潮のカツラ」


巨木好きなのでここは来て見たかったんだよね。



しかも桂の樹ってだいたい水脈の上を好むため山奥にあるのだけど

この海潮のカツラはバイクで真横まで行けちゃいます。





疲れたおじさんにやさしいカツラなのでした。



日原神社の境内にあるカツラで

神社の御神木のような存在になっています。





根周りは18mで樹高は40mと

堂々とした巨木でございます。





カツラの特徴であるヒコバエの本数も凄い数だよ。




ちょうど紅葉してる時期ですが

色は地味。



巨木のパワーをいただいたら

再び出雲市方面へ。



川沿いを戻ってさらに下流側へ行くと

斐伊川の大きな排水路が見れました。




神戸川と合流る箇所の洪水用の河のバイパスですが

こんな大きな規模の奴は初めて見たよ。



天気が安定してる時など何かに使えないのかな?

(レースとか)



斐伊川から外れて出雲市街を抜けま~す。




今日は松江で一泊の予定ですが

端っこの日御碕へ寄ってから行くつもりなので

その途中にある粟津稲生神社に寄り道。





まぁ、なんて事も無い場所ですが

通り道だし鉄分も欲しかったので停まってみたよ。





鳥居が並ぶシリーズも大好きだし。



この並ぶ鳥居と稲荷神社の間に

割り込むように一畑電車大社線が通ってるのよ。




休憩ついでに1本通過するのを見送って

日御碕を目指します。



出雲大社の前を通過して海に付きあたるところにある

稲佐浜の弁天島。




曇天だったけど天使の梯子が出てて

めっちゃ神々しいぞ。



干潮に近いため社殿によじ登ろうと思えばできる状態ですが

離れたところから眺めるだけにして先へ。




そして岬に行く前に

日御碕神社に来てみました。




めっちゃ久しぶりに来たよ。





赤い楼門をくぐって境内に入ると

上宮と外宮に分かれていて上の上宮には素戔嗚尊。





わたしの苦手な蛇を退治してくれた方なので

しっかり参拝(笑)





その下にあるのがいかにも本殿っぽいのですが外宮らしく

素戔嗚尊の姉の天照大神が祀られています。




出雲大社も近いことから

女子率高いです。



旅の安全を祈願したら

岬の端っこへ。




ウミネコが見つめる日御碕灯台。




曇天なのでスルーしようかと思ったけど

なんかそれがかっこいいのよ。





灯台の反対側は雲一つない秋晴れなんだけど

灯台側は低い雲が残っていてドラマチックな風景になってるよ。





灯台を見る時は晴れの時を狙うのですが

この風景も一期一会かな。



石積みの灯台では国内NO,1の高さを誇る灯台で

上まで登れる灯台なのですがキツイので下から仰ぐだけ。






灯台周辺は遊歩道が整備されているので

ウミネコの繁殖地側へ行ってみます。





小さな柱状節理で形成された岩場が続いていて

とっても風光明媚じゃよ。





足元は全部こんな岩 ↓




形はゆがんでるけど折れてる所を見ると

ちゃんと6角形っぽくなってるでしょ。




夕方なので誰もいないため

木製のデッキから沈む夕日をのんびりと眺めます。




なんかすごい風景だな。





水平線ギリギリのところで一瞬だけ

夕陽が射したのを拝んだら松江に向けてGO!



この時期は陽が落ちると

すぐに暗くなるので広域農道も使わず普通にR431で

宍道湖の横を走りながら松江を目指しますが

市街地の手前で渋滞。



抜け道が無いので慢性的に渋滞する場所なんだろうけど

バイクなのでスルスル~と失礼してお宿へ。




仕事でもツーリングでもあれば優先的に利用してるホテルをチョイス。



事前に確認した通りにバイクは

屋根つきのロビーの真ん前に停めさせてくれました。



部屋でシャワーを浴びた10分後にはもう片手にはビールが(笑)



JR松江駅が目の前なんだけど

ホテルの真横の「かねやす食堂」で頂くことにしました。



正式なメニューの名前を忘れたけど宍道湖コースだったかな?


お刺身と名物のシジミの御吸い物にアマダイのから揚げ。



これが頭以外は尻尾の先までそのまま食べれて

めっちゃ美味しかったのよ。


明日も走るけどビールのお代わりもしてしまったぞ。





食後は松江駅周辺をグルっと散歩して

コンビニで朝食を買って就寝です。




では神の国の2日目の朝に会いましょう。


つづく




◆◇◆ Minorist Hibiki ◆◇◆